今でも思い出すワクワクの仮住まい生活

小学生の頃、佐賀市で家を新築することになり、仮住まいへと引っ越しました。引っ越先の家は、年季の入った雰囲気で、部屋は二部屋しかなくかび臭さが漂っていました。一部屋に二段ベットと勉強机とリビングが押し込まれ、なんとも言い難い狭さでした。

古さと狭さだけではなく、突然水道管が破裂したり、台所の床の模様が妙に気持ち悪かったり、しょっちゅう蜘蛛やヤモリが入り込んで大騒ぎしたりと変なことだらけの家でした。

しかし、子供心には冒険心や好奇心をくすぐられ、不便な生活であるにも関わらず、楽しかったことを今でも覚えています。大雨の日に、家族みんなで庭に出て、映らなくなったテレビのアンテナを調節したり、布団の中で寝ているふりをしながら、母が見ている深夜ドラマを盗み聞きしたりと、家族の息遣いがすぐそこに感じられる生活は新鮮なものでした。ずっとあの場所に住むのはやはり、なかなかの根気がいると思いますが、今でもふと懐かしくなる想い出の家です。